森信三の世界:社団法人実践人の家
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広島地区研修会 冬期研修会について

                        時永 朝夫

 

 研修会に触れる前に先ず広島読書会の起源について述べさせていただきます。1984年(昭和59年)の1月にはがき道の坂田道信先生との出会いがありましてその時に初めて、森信三先生と、徳永康起先生のお名前を聞かせていただきました。世の中にこんなにりっぱな先生がいらっしゃったのかと思ったことがそのときの率直な私の感想でした。しばらくして坂田先生から尾道に師を同じくする川原作太郎さんという方がいらっしゃるが、そこで読書会を開くことになったので来てみないかとお誘いを受けました。早速、当時同じグループで学んでいた数人と参加させていただきまして数ヶ月が経過した頃、そろそろ広島で独立してはどうかという話が持ち上がりました。広島で読書会を始めるということになれば先ず森信三先生にご挨拶に行かなければということになり、1985年(昭和60年)の10月に私と、森田博さんの二人で行くことになりました。坂田先生を通じて当時、実践人の家の常務理事を務めておられました寺田一清先生に連絡をとっていただきまして、西宮市の松田行芳さんに車で連れて行って頂きました。

 寺田先生から゛あまり長居をしてはいけませんよ≠ニ森先生のお身体のことを気遣ってのお話がありましたが、初対面の私たちを温かく迎えていただいた上に話も盛り上がり、随分と長居をしてしまいましたことは嬉しい誤算ではありましたが、森先生にはお身体に障ったのではないかと申し訳なく思ったことでした。お話の内容の方はあまりよくは覚えてはおりませんが、先生のにこやかな表情と真剣なお顔(後で寺田先生が、キリニコと表現しておられました)が強く印象に残っております。

 先生にご挨拶ができたことで晴れて広島読書会が誕生することができましたのは翌月11月のことでした。その月の26日〜27日に神戸市のひょうご共済会館で、実践人の家の主催で冬季研修会が開催されるということを聞いて、早速広島から数名で参加させていただくことになりました。私は勿論のことですが研修会に参加されている方も、森先生がご出席になられるとは聞いてもいませんでしたので車椅子姿の先生に接して驚きと共に大きい感激でもありました。

 壇上に上がられて短い時間ではありましたがお話をされた内容は、少しだけ小鳥のお話をされた後、いのちについて特に先生ご自身の命について触れられました。「明日の日も保証はないのですから…そりやぁ厳しいですぞ」と強い語調でお話になられましたことは、いまもその時の光景と共に強く印象に残っております。そしてこの研修会には今回が最後で、次回からは体力に自信ががありませんので、出席できませんとお話になられました。

 翌年からは冬季研修会については各地方で開催するようにとの発表があり、実践人の家での主催はその年が最後の冬季研修会になりました。従って1986(昭和6111)に初めて広島地区冬期研修会として発足した次第です。

 その第一回目の講師としては鳥取県境港市の小椋正人先生に来ていただくことが出来ました。小柄な先生ではありましたが、二宮尊徳先生のお話をされますときの迫力のある姿は巨人の如く目に映ったものでした。小椋先生はその後も何度か一参加者として来ていただき、広島読書会にとって、大きい財産を遺していただきました。

 その後毎年会を重ねてきておりまして今年20回目を迎えることになります。歴代の実践人の家の理事長をはじめ、森先生との関わりの深い多くの先生に講師として来ていただいております。

 極く最近では昨年の十一月に実践人の家の常務理事の臂繁二先生に来ていただくことができました。

 こうした研修会を通じて、お話を聴かせていただいて、学ぶことと合わせてお世話をさせていただいている立場からも、世話人でなければ味わうことのできない収穫も大きいものを頂いていると、いつも思わせていただいております。世話人冥利というものでしょうか。

 広島読書会として冬期研修会と合わせて毎年六月の第二日曜日に開催させていただいておりますものに『はがき祭り』があります。このはがき祭りも坂田先生との出会いから徳永康起先生のことを知り、複写はがきの元祖であるということで、先生の遺徳を偲んで亡くなられた6月に毎年開催させていただいております。1979年(昭和54年)629日に68歳でなくなられた後、翌年から坂田先生をはじめ数人の人たちで集い、先生の遺徳を偲んで思い出話等を語り合うことから始まったのが『はがき祭り』の原点と聞いております。

 1984年(昭和59年)からは広島読書会が引き継いで『はがき祭り』として開催させていただいております。講師には、徳永先生と係わりのある方に来ていただいておりますがこちらのほうも第1回目の寺田一清先生を皮切りに、多くの先生に恵まれて今日に至っております。県外からの参加者も多く、北は北海道旭川市から南は九州地区の方々にも参加して頂いて、毎年賑やかに開催させて頂いております。毎年参加していただいている方にとってはハガキを書いておられる方の同窓会的な雰囲気にもなってきているようにも思われます。

 平成12年の第21回『はがき祭り』には徳永先生に太田郷小学校五年生から卒業までの二年間直接教え子として学ばれたことのある、あの『植山洋一』さんにも来ていただくことができましたが、徳永先生の優しさと厳しさのお人柄を一段と深い次元で学ばせていただくことができました。今年又、5年ぶりに、同じく教え子に当たられる『横田忠道』さんに来ていただけることになっておりますが、楽しみにしているところです。

 森信三先生の教えと徳永康起先生の教えを学び、そしてひとつでも多くのことを実践して行きたいと思って読書会の皆さんと共に取り組んでおりますが、実行継続することの難しさも痛感しております。最初からのメンバーであります江藤秀亮さんをはじめ、常に深さの次元を求めて学び続けておられます中井征さんたちに支えられて今日に至っておりますが今後も事情の許される限り、継続してゆきたいと思っているところです。

 





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