森信三「一日一語」 2026年11月03日(火)
日本史を通観する時、天皇は民族の虚中心といってよい。だがそれは生身としてではなく位格としてである。随ってそれが実中心となった時代は比較的短く、かつ実効を伴わなかった。そしてそれが顕著に功績を挙げたのは、上古を除けば、近世でほとんど明治期だけといってよい。それは、明治期は我らの民族が封建体制を脱して、近代国家として世界に門戸を開くという異常な時代だったが故であろう。
[ 森信三 一日一語 ] より